曲がりシッポの別館

冴えないおやじのだらだらブログ

映画「ファースト・マン」を観る

人類初の月面着陸を成したアポロ11号のアームストロング船長を主人公とした映画「ファースト・マン」を観てきました。

事前に評判を見ていたのですが、批評の通りストーリーは淡々と進みます。

サターンVの開発の困難さも描かれず、アポロ1号の事件もこんな感じであの悲劇が起こったのかって凄く興味深いのですが、そこが計画の困難さを煽るものでもなく、何等解決のための技術者達の獅子奮迅の姿が描かれることもありません。

振動、警告音、ジェミニ宇宙船の小ささ等宇宙開発に関心が高かった私が見てもこんなのかって改めて驚いて観ることになりますが、本当、それを感動へと繋げる作為はありません。

映画なので全く起承転結が無いわけではなく、この映画の無機質な感じは最後のシーンまで徹底されており、終わり方は全体を見た印象どおりで良かったと思いました。

無機質と書きましたが、音も無く冷え切った宇宙への挑戦と思えばそういう作品もありでしょう。

宇宙開発に興味のある方が見れば私みたいに戸惑いながらも高評価となるかも知れませんが、そうじゃない人には説明不足、煽り不足で物足りないという評価も大いにあると思う作品です。

でも、あえて観に行って頂きたい。そして、宇宙開発に予算を投じる事に理解をして頂きたいと思います(映画の中でも予算の行使への批判が描かれています)。

22日には、はやぶさ2のタッチダウン・ミッションが行われます。国際宇宙ステーションの次の火星探査の事前段階では月周回軌道にステーションを作る計画もあります。

日本人の月着陸があるかも知れませんが、一方巨額の予算の負担を強いられることになります。

映画を観た多くの方が、月、火星そして宇宙に思いを馳せて頂ければ幸いです。