曲がりシッポの別館

冴えないおやじのだらだらブログ

Constantinopleをプレーしました

先週末、「生き残った帝国ビザンティン (講談社学術文庫)」「ビザンツ皇妃列伝 : 憧れの都に咲いた花 」とビザンチン帝国関係の書籍を購入した流れで、同テーマのウォーゲームが何かないかなと検索したところ、「Constantinople」というゲームの和訳がヒット。URLを見ると普段お世話になっているネットショップのiOGMの和訳ページらしいということでそちらを探すと、BGGへのリンクと本来の和訳リンクがありました。

Constantinople は、AD330からAD1453までのビザンチン帝国の歴史をシミュレートするソリティアゲームです。プレイヤーは、ビザンチン帝国の統治と軍事力とにより別々の10の敵対勢力を抽象的にコントロールします。

ということで、これは目的に沿うゲームらしいということで、こちらをプレーすることに。ちなみに、この様に賞を受賞しているようです。

Constantinople has been announced as the Overall Winner in the 2016 Wargame Print And Play contest, as well as winning Best Artwork (thanks Ilya), Rules, Design Notes and Small Game.

 さて、このゲームはBGGにマップ、ユニット及びカードとルールブックが公開されており、それを自分で印刷してプレーする、いわゆるPnPと言われるゲームになります。

ユニットサイズは1.3倍にして、マップはA4 2枚の分割印刷。カードは小さすぎて手持ちのカードスリープは使えないので、ペーパークラフト用の用紙に両面印刷して作りました。

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じゃーん!

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最初のカードを引いて敵対勢力の駒が動いていますが、各色の勢力がそれぞれの色の経路を辿って、コンスタンチノープルへ進行していって最後には攻城戦となります。

マップに地図が印刷されていますが、実際は雰囲気作りなだけでゲームに関係あるのは各ボックスと経路だけだったりします。

こういう形で各勢力が攻め込んでくるのってパンデミック・ローマがこういう感じだった記憶があります。持っているのに2年以上前に1回ソロプレーしただけなので記憶が曖昧ですみません。

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カードは30枚で、歴史順に各10枚で一区切りにし、それをシャッフルして3段に積みます。1-30の通し番号順に置けば歴史通りにイベントが発生します。

カードを引くと毎回どれかの勢力がコンスタンチノープルへ1エリア前進するのでそれを防ぐためにサイコロを1個振り駒の戦力値を超えれば1エリア後退させることができます。複数同じアクションをすることもできますし、カードによっては最初のスタート地点にいる勢力を友好勢力にすることによりマップ右上の友好勢力ボックスに移動させて、以降煩わされることはなくなります。
で、680年までの最初の10枚をプレー。ペルシャが2度コンスタンチノープル手前まで来ましたが撃退。序盤にフン族を友好勢力にできたのでが大きいです。

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1055年までプレー終了。

3つに区切られた期間には敵対勢力も替わっていきます。今回はヴァンダルがアラブ、フン族ブルガリアに替わっています。また、この期間での新勢力はエリアの一番端ではなく3番目に配置します(マップに#4とか数値があるみたいな記述がありますが実際にはありませんので、コンスタンチノープルから近い順に1-4までと覚えて下さい)。

今回はアルメニアを友好勢力にすることに成功しています。

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カード24枚目でコンスタンチノープル陥落。

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3期目の1枚目(21枚目)でいきなり、ID:30の「火薬」を引いて、攻城戦時のダイス修正-1が付くことに。

3期目からは新勢力は#2のエリアに登場することになります。

前ターンの終わりに#1のエリアにいる勢力は、次ターンにコンスタンチノープルを包囲し攻城戦となります。サイコロを振りその戦力値を超えればいいのですが、今回は-1の修正が入ることから、モンゴル、アラブといった4の戦力値を有する相手には6を出さないと失敗となって、チャートの城壁ポイントを減らすことになりますが、今回は先に神聖ローマ帝国に包囲されていた(第四回十字軍かよ)のであっという間にポイントを消費し陥落してしまいました。

ゲームには負けましたが、カード枚数24枚、記念建造物リソースが計6、友好化敵対勢力が2で12と合計42ポイントで「手詰まり」となりました。

ちなみに、史実のビザンチンは44ポイントだそうなので、結構いい線いったのかも。

ソリティアの常で序盤はすごろく感覚(悪く言えばつまらない)でカードの歴史概況を読んで歴史のお勉強モードでしたが、最後の方は常にどれかの勢力が#1に入るのでそれを退けるのに手が一杯になってきて盛り上がりました。

で、歴史概況で誤訳というか、ビザンチン帝国の知識がないとちゃんと訳ができない部分とかがあって??ってなった部分を検索しましたので、ご参考までに。

No.4  「都市の繁栄」→「デーモイの台頭」、「ブルー、グリーン」→「青党、緑党」

 ※この項はフラウィウス・コンスタンティヌスの話だと思われます。

No.15 「聖像破壊主義」→「聖像破壊主義(イコノクラスト)」

 「イコノデュルペペス」→「イコノデュル教皇偶像崇拝者のローマ教皇)」

No.18  「バジル2世」→「バシレイオス2世」

 ※ヴァリャーグ・・・ゲルマン人の一派を指す呼称

No.19 「バジル2世」→「バシレイオス2世」

 今度プレーする時には全項目の固有名詞などを含め検索しといた方がいいかなとも思ったりしております。

和訳を提供して下さったぽんちゃんラーメン様への連絡方法が不明なので大変失礼ながらこちらで指摘させていただきました。

和訳の提供、本当にありがとうございます。