曲がりシッポの別館

冴えないおやじのだらだらブログ

An Attrition of Soulsの和訳作成とソロプレー

第一次世界大戦のお手軽(多分)戦略級のAn Attrition of Souls(Compass Games)ですが、現在のところ和訳は出ていません。

昨年発売のゲームなので、そろそろ出てもおかしくないけど、意外なことにゲーム会での対戦記事も出てこない。

これはまだ先なのかなと待ちの姿勢だったのですが、「第一次世界大戦」 (ちくま新書) 木村 靖二著を読んだところ、とても分かりやすく最新の情報に基づく第一次世界大戦像で、この戦争に対する初心者な私にも凄く参考になりまして、ゲームをプレーしたいとなりました。

元々、和訳の無いこのゲームを買うに当たって、万が一和訳が出なくても図解の多いルールブックで翻訳しないと行けない活字量は少なめという事で、google翻訳やDeepl翻訳の力を借りてどうにかできると踏んでいたので、早速チャレンジしてみました。

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悪戦苦闘しながらも基本ルールを訳し終えた時点で、基本ルールでのプレーをすることが推奨されていたので、早速お試しプレー。

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1916年秋にラインラント戦の勝利による戦闘後前進でベルリン陥落(分割しての前進可なので、ウィーンにも前進できました)で、ゲーム投了。第一ターンに中央同盟国の引けるタイル(ユニットのこと)は7枚なのに3枚が中立状態のトルコとか泣き言を述べましたが、この後の翻訳作業でプレーの例で、同様のケースからの東部戦線での攻勢が書かれていて目からうろこでした(滝汗。

さて、ざっと全体を訳し終えて(和訳P38のロシアの降伏とオプションルールの一覧表のみ未訳)、MAでマイフレンド限定で公開したところ、旅団長様からプレーのアドバイスを頂いたので、それに基づきオプションルールの塹壕、マリガン、戦車のオプション入りで、訳の見直しを兼ねて再度ソロプレーをしてみました。

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セットアップ画面。ここに各陣営ごとのポーチに入れられたタイルをインダストリアルポイント(IP)を使ってランダムに取り出して、リザーブボックスに置いてから各国の首都のエリアに配置します(アレキサンドリアやサロニカといった例外あり)。ターントラックに表示のある中立国も参戦のためにその年にポーチに入れられるので、1914年春(第1ターン)に中立国のトルコのタイルがポーチに入れられます。中立国のタイルがリザーブボックスにあるとそのターンの手番の最後に宣戦布告が可能となります(任意)。

f:id:torakun2754:20210525222011j:plain1914年秋のスタート時点。1914年春には特別ルールがあって、各陣営とも相手の支配エリアに移動することはできません。元々オーストリアハンガリーセルビアの局地戦だと思われていた一連の騒動がエスカレートしていって、準備が出来ていなかった各国が動員したって史実どおりの流れともいえますね。

あと、春のターンにトルコが参戦しなかった場合は、トルコのIPは2なのですが、特別に3扱いの計10個のタイルを引くことができます。

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1915年春ターン開始時。1914年秋、中央同盟国は、まず東部戦線での大攻勢にでて、ドイツがポーランドからバルト海に、オーストリアハンガリーキエフからウクライナへと進撃します。ベルギー、キエフウクライナセルビアが攻防地域又は占領により、協商国のIPから削られてしまいます。また、占領したキエフのIPは中央同盟国のIPに追加されます。ここで、ベルギーで反撃を受けた中央同盟国側のタイルがドイツの空軍1枚になっているのに注目。今回塹壕ルールをいれて、1枚ベルギーに配置していたのが功を奏して攻防地域のままで正に首の皮一枚でとどまっています。これがなければ、ベルギーの奪還からラインラントへの前進により西部戦線ばかりかこの後の展開もかなり変わったのかもしれません。

中東では、参戦したトルコに対して、イギリス軍がアルメニアまで前進しています。

あと、このターンにイタリアが参戦し、北イタリアにタイルを移動させています。

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1915年春、ロシア帝国が降伏。キエフウクライナと2つの会戦に勝利したオーストリアハンガリー軍の進撃にモスクワの維持は無理ということで、ロシアのIPを中央同盟国に取られないようにし、タイルを他の戦線に持って行くための決断。しかし、早すぎた・・・

ロシアは中立国となります(Nのマーカーがあるのは中立国。一個足りなくてブランクカウンターで代用していますけど)。
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1915年春ターン終了時。英によるサロニカ参戦。そして、まさかのサラエボ軍3歩兵による独、オーストリアハンガリー歩兵各1撃滅による戦闘後前進でハンガリーが協商国の手に。その為モスクワのオーストリアハンガリー兵3枚がレイル移動できずに遊兵に(降伏して中立になったロシア領からの中央同盟国軍の移動はレイル(鉄道移動)のみによるというルールがあります)。

(追加)レイル移動は中立地域を通れないと思い出してルールを確認しました。

今回キエフウクライナポーランドには中央同盟国のコントロールマーカーを置いたままなのが正しく、今後、キエフウクライナの計2 IPが中央同盟国に入ります。なお、ハンガリーが協商国に落ちているためにモスクワのオーストリアハンガリー軍が遊兵なのは変わりません。

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1915年秋ターン終了。ドイツ軍4(歩2,砲1,飛1)による猛攻でサラエボ軍2歩兵壊滅でハンガリーが解放。戦闘後前進でサラエボ陥落。ベルギー、イタリア北部での兵力の割にしょぼい殴り合いの一方、アルメニアでは英軍がトルコ軍を後1枚まで追い込んでターン終了。

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1916年春ターン終了。中央同盟国にブルガリア、協商国にギリシアが参戦。このターン、マリガンマーカーでタイルの引き直しがあるかと思っていたら、そこそこ良い引きでそのままプレー。ロシア引き上げ兵力でベルギーでは大攻勢で仏2枚まで,逆にアルメニアではトルコ2枚まで減るもどちらも戦線を維持。

ブルガリア参戦でトルコまで中央同盟国のラインが繋がりました。

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1916年秋ターン終了。中央同盟国の北イタリアでの大攻勢とサロニカ侵攻。協商国、マリガン(ゴルフの打ち直しの非公式ルールのこと)2回使用も思ったタイルを引けず。ベルギーでの大攻勢で双方4ヒットも中央同盟国は1ヒット分は塹壕マーカーで処理。IP目当てのアメリカ参戦とついにイギリス軍のタンク(戦車)がアレキサンドリア(おひ に登場。

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1917年春。北イタリア戦線で、オーストリアハンガリーの大攻勢。1の目x4、2の目x1、3の目x1の計6ヒットでイタリア軍を壊滅、前進でローマを占領!

ドイツ軍は、サロニカを占領。

ここで、このゲームの戦闘システムを説明。

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上はドイツ軍のタイル(ユニット)ですが、タイルにサイコロの絵がありますね。手番プレイヤーのそのエリアで多い国籍のタイルの数だけサイコロを振り、タイルの目と同じならヒット。上の場合3個振って、1,2,5なら2ヒット。相手も同じ結果を基にヒットを数えて双方に適用するんですね。簡単でユニークですが、歩兵を10個そろえて攻撃しても1の目がでなければヒット無しと塹壕戦か!ってなるんです、そう上手くいく保証もないので頭が痛いです。

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1917年秋、メキシコ参戦(ツィマーマン事件がらみですか)。ロンドンから米軍が慌てて帰還して一気にメキシコを責めますが、双方1ヒットのみ。

一方、ローマの2IPをそのままではじり貧とフランス軍が上陸作戦を敢行しますが、痛み分け。

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1918年春、ベルギーでの中央同盟国の大攻勢、1の目x4、2の目x2で、協商国の戦線は崩壊、一気にパリが陥落します。残り1ターンと協商国側の手番が残っていますが、IPは中央同盟国が14 16(ロシア降伏時のコントロールマーカーの配置を訂正したので、この箇所も訂正)、協商国が5と勝利条件を満たすのは不可能なため、中央同盟国の勝利として投了しました。

なお、このゲームにもカードは付属しておりまして、こちらも和訳ずみ。

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ルールも合わせてMAの日記で公開していますマイフレンド限定での公開から全員に公開に変更しました)

ただ、これらは機械翻訳に頼った稚拙な訳に基づいているので、ちゃんとした和訳が出てくるまでの暫定と位置づけていますので、その時は日記ごと削除する予定です。