曲がりシッポの別館

冴えないおやじのだらだらブログ

GJ「真珠湾強襲」シナリオ2・珊瑚海海戦の第一手を考える

 GJ誌の「真珠湾強襲」は、タイトルと違い、太平洋戦争のキャンペーンゲームです(朝鮮半島、中国大陸等の一部は省略されている為、戦争終盤のソ連の参戦は無い)。
 この日曜日、ミドルアース大阪で同シナリオを対戦して、日本軍を担当してこてんぱんに負けちゃいましたが、それを踏まえ、作戦研究をしてみました。
中央太平洋を跨いだ侵攻作戦は、真珠湾奇襲作戦自体がそれなのですが、対策を怠ると大変な目にあってしまいます。
 遭いましたorz
日本軍には、順調に行ってもこのシナリオの勝利ポイント30点以上を取る為に最後の4VPをガ島&ポートモレスビータウンズビルまたはカルカッタかそれ以外でかき集めるのか?という問題があります。
連合軍側は、上記の勝利条件を妨げれば勝利です。
 今回の対戦では、マニラ、シンガポールへの航空攻撃による敵陸上部隊の無効化(裏返し)と陸上部隊での攻撃による占領を先ず行いましたが、それでは、手番が進むにつれ移動力3だが、3-1-3と戦闘力(3)、防御力(1)が劣る陸戦隊による陸上エリアの占領が困難になる可能性が高いと思われます(陸軍師団は、4-2-2だが移動力が2で使い勝手が悪い。ちなみに米海兵隊は4-2-3)。

独立部隊カードによる、エリス諸島、サモア沖と艦艇による海域エリアの支配変更により、Tarawaの陸戦隊による強襲攻撃を準備します。これだけだと、funafutiの航空ユニットによる制空でエリス諸島の支配が覆るので、マーシャル沖の艦艇をギルバート沖に往復させて支配エリアの変更を行い連絡線を通すエリアを2箇所確保しておきます。
(コメント欄に書いていますが、日本軍、4番目の移動で日本海エリアからの艦艇ユニットは、ウェーク沖よりミッドウェーの海域エリアに突入させた方が、後の米軍の飛び石作戦の予防にもなって良い

日本軍の移動後の状況(ギルバート沖に艦艇が残っていますが、マーシャル沖に戻っているのが正しいです)。
これで、Samoa.Is及びFijiを守るためには米軍は強襲作戦(または、空母機動部隊)カードでサモア沖の日本軍ユニットを排除しないといけなくなります。

 一方、この様に連合国側プレーヤーの手を制限しないと、画像の様に艦艇ユニットによるマリアナ沖の支配変更。その次の手番の強襲作戦による真珠湾からのトラック島侵攻作戦が実行されるかも知れません。
トラック島に侵攻してもそれを維持できませんが、VPの為にそれを取り返すカードと部隊の使用が日本軍の計画を大きく狂わせることとなるのです。また、マリアナ沖の艦艇ユニットは、連絡線が引けない為にターン終了時に強制解散させられることとなるはずですが、それまでに日本本土に居る空母機動部隊の移動を妨げることにもなります(敵支配エリアに進入するためには+1移動力が必要となり、呉からマリアナ沖まで4移動力が必要となり、日本の空母機動部隊は、一度では進入できない。但し、中央太平洋経由でウェーク沖に行くことは出来る)。
 それ以外にも、英東洋艦隊によるジャワ海への進出、果ては、サモア沖を放置して上記作戦等の実行という手も考えられます(連合軍プレーヤーは、最終的に30点取らせなければ良いとの割り切りが必要。伸びた兵站が狙い目なのはゲームも同様です)。
 同じように、日本軍はWakeの部隊の移動だけで、Midwayを占領することができますが、獲得しないといけないVPが多い為、1VPの取得だけで作戦の幅が狭く、真珠湾作戦をするのでないと効果が低く思えるこの手を使うかは悩ましいところです。
その点連合軍側は日本のVPを1つ削るだけで勝利に近づくのでこういう冒険はやった方が良い結果になりやすいのです。
 あと、次のターンから日本軍の使えるカード枚数が獲得資源エリアの数に左右されることとなるので、このターンには、シンガポール、スラバヤといった資源エリアを獲得するのを忘れてはいけません(英東洋艦隊の動静を考えると次第に獲得が難しくなるスラバヤの方が優先)。
そのため、資源エリアで無いマニラ攻略は後回しとなっても仕方がないです。
 今回対戦相手のぴょんさんの飛び石作戦の前に、米空母機動部隊撃滅という大戦果に浮かれた日本軍は惨敗を喫しました。
 「王は陸軍、艦は歩兵、空軍は騎士、空母は女王」というこのゲームの金言を再度心に刻みました。
 タイトルが局地戦闘のようで紛らわしい上に、ルールやカードの解釈が曖昧で、質問を出してもGJによる(個人には回答はあっても)一般への公表が皆無ということもあるのか、あまりプレー及び作戦研究がされていない「真珠湾強襲」ですが、お持ちの方は一度プレーしてみてはいかがでしょうか。
 なお、今回「空母機動部隊」のカードで最初の行動を行った後、空母以外は行動済みとするのかという疑問が生じました。
2行動目の空母攻撃のみを行った場合、空母起動艦隊(同一グループ)が表の状態なら補給なしで機動部隊全体で再度行動が可能となるので強力な効果が期待できますが、相手空母機動部隊の攻撃に備えて表の状態にすると考えれば、空母以外は裏返るのが正しいということになります。
カードの記載を読むだけだと後者が正しいのですが、実際はどう扱うのが正しいのかGJの見解又は、ローカルルールをお持ちの方はお教えいただけると助かります。なお、これはMustAttackの真珠湾強襲コミュにぴょんさんが質問を投稿していますので、そちらで返答して頂いても構いません。
 それから、シナリオのターントラック上 第6ターン:米BB5-2-2x1は、5ターンまでしかないこのシナリオでは意味が無いので、5ターンに出るのか、エラッタにある3ターンの米BB4-2-2が2ユニットに増えた分がこれに当たるのかどっちなんでしょう?
対戦時、シナリオの配置をしているときに全く気がつかずにプレーしていました。配置をしたのが私なのでぴょんさんは気がつかなかったと思います。すみません。