曲がりシッポの別館

冴えないおやじのだらだらブログ

Hearts and Minds: Vietnam 1965-1975をソロプレー

2年くらい前に購入してサマリーを作りかけのままで放置していた、「Hearts and Minds: Vietnam 1965-1975」をソロプレーしてみました。

これ、元はWorthington Gamesから出版されていたものですが、Compass Gamesから第3版としてデザインも一新して出版されています。

和訳の方は暇人工房のN村さんが第2版用を公開して下さっていて、多少の違いもありますが、プレーに大きな支障はないはずです。

今回の記事は第3版で違っていて躓いたりしたところを主に紹介して、できれば第3版の和訳を作ろうかなと興味を持って頂けるとすごく助かるのだけどという下心一杯で行きたいと思います(まて

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初心者がプレーすることの多いと書かれている1966年シナリオのセットアップ。

第2版では、山地州には山のイラストがあるとルールブックにありますが、第3版では茶色で囲ったエリアがそれです。この辺りはCompassのサイトにエラータがあります。

沿岸州に関しても記載が無いようですが、これは普通に海沿いでいいみたいですが、Zone 4のKien Giang州も該当します。

ユニットの外洋海軍は大きめの軍艦、砲艦は小さめのイラストの方、空中騎兵はヘリのイラストとなります。

南側のブルーカードNo.20 OPERATION MENUは、第3版では1969年カードでなくなっているので、Blue側のカード数は3枚に減っています。

上記エラータの最後に1969年カードに修正したカードの画像が付属しています。あと、ブルーのNo.5にRESPONSEが抜けていたのの修正と米軍ベテラン面で数値が抜けているユニットが2個あった分の画像も付いています。

何の説明も無く添付してあるので、エラータの最初のカードの修正なのかとちゃんと見ていなかったので、エラータが出る前に聞いた情報をそのまま適用していました。申し訳ありません(1/29訂正)。

BoardGameGeekには、ブルーのNo.16の修正された画像のPDFがアップされていますが、和訳の方と違いは無いので英文のまま使わないのなら落とさなくても問題はなさそうです。

ルールブックの19で、クーデター発生の0以下は「以上」の間違え。

勝利判定の終了時判定とEnd-Game Goalは同じ(別々に使われているので、一緒だよねって確認したくなる程度)。

ルールブックのプレーの例は、これを見ないと分からないルールや適用が書かれているので、読み飛ばさないようにする方がいいです。

勝利条件は、北ベトナムの政治意思を減らせば南ベトナム側の勝利、増えれば北の勝利と、あれ?政治意思は南ベトナムや米国の方じゃないのとちょっと違和感があります。

政治意思の増減にはユニットの除去と州の支配が関係しますので、それを目的に部隊を動かしカードを使うこととなります。

普通のカードドリブンのカードと違いカードの数値は各種アクションとカードのイベントどちらかというのではなく、それらを数値の範囲内で使うために消費されます。

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南ベトナムに侵攻した北ベトナム軍とベトコン。北ベトナム軍に対し米軍は爆撃機により各1ユニットを吹き飛ばします。

爆撃にはカードのRP(リソースポイント)は不要ですが、1年は4ラウンドということでこの分のカードは普通は余分に余る流れとなるようです(レスポンスカードとかで消費もあり)。

爆撃機をターン中のアクションの一つとしてRPなしで使用し、カードの残りのRPを使用して続けてプレーするのが正しいみたいです。

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1966年終了時点。1HAWKということで、北ベトナム側の勝利となります。

ショートシナリオは、開始年と終了年を決めてプレーすることができるので、こういう年単位も可能です。

ちなみに、第3版には、SOLITAIRE PLAY GUIDEもついているので、これも翻訳されるとソロプレーゲームとしても楽しめるのかも。

 最後に、マップをよくご覧ください。マップの右端にあるのが北ベトナムのゾーンです。そして、このゲームでは南ベトナム軍や米軍といった同盟軍は南ベトナムからは基本出ることができません。北爆とかありました(特別ルールあり)がこれがベトナム戦争の姿を現していて興味深いですね。

ツイッターでもつぶやきましたが、シリア内戦のように南ベトナム内戦って言った方がすっきりします。そりゃあ、米軍勝てないわ。

そうそう、このゲームを買うずっと前に光人社の「わかりやすいベトナム戦争」って文庫を買って積んでいたのですが、ぱらぱらとめくるとベトナムの州と都市の名前が書かれた地図が掲載されていた(P37)ので役立ちそうです。というか読まないとですよね。

 では、簡単な紹介でしたが興味を持たれる方が増えてくださると嬉しいです。